ご依頼者は壬生町の女性Ａさんでした。
聞けば、Ａさんはご両親が幼い頃に離婚して、お母様に育てられたそうです。それから何十年も過ぎ、Ａさんは結婚して幸せに暮らしていましたが、先日異母弟のＢさんから突然相続についてのお手紙が届いたことで当センターにご依頼になりました。
Ｂさんからのお手紙は、生き別れたお父様が先日亡くなったことについてのご相続のお手紙でした。Ｂさんのお手紙によれば、お父様はＡさんのお母様と離婚した後再婚し、Ｂさんという子供をもうけ、先日ご病気で亡くなったということでした。また300万円を支払うので、遺産分割協議書に署名押印をお願いしたいとも書かれていました。
Ａさんは、Ｂさんからのお手紙に色々と納得されていませんでした。
まず第一に失礼でした。Ａさんからすれば、生き別れたお父様のご逝去について突然のご連絡です。しかし亡くなった経緯についても何も書かれていないうえ、ご弔問や埋葬地のことも何も触れておらず、相続についてしか書かれていませんでした。
第二に不誠実でした。Ｂさんの手紙には遺産目録や遺産資料も何もなく、ただ遺産総額とそこから300万円支払うから署名と押印がほしいと書いてあるだけでした。しかしこのようなご提案をするのであれば、遺産資料などをきちんとつけてお願いするべきです。
Ｂさんのお手紙について、Ａさんはどこが納得できないのか自分でも言葉にできなかったようですが、上の２点についてこちらでご説明すると、やっと腑に落ちたようでした。
そこで、この２点についてきちんと教えていただきたいというお手紙を、Ａさんに代わってＢさんにお送りしました。Ａさんは円満なお話し合いを望んでいましたので、お手紙はＡさんのお名前でできるだけ丁寧で失礼のないように作成しました。しかしＢさんからは、ただ１枚紙の遺産目録と共にお父様の亡くなった経緯について書かれたの不躾なお手紙が届いただけでした。
これは実に失礼な対応だったため、更にＡさんから当センターに対して遺産の再調査のご依頼とともに、Ｂさんへのお手紙の代筆一切のご依頼がありました。もうＢさんからのお手紙など見たくもないとおっしゃっておりました。
そこで当センターにて遺産資料を収集して遺産の確認作業を行いました。すると遺産総額は3,000万円近くなりました。そこでＡさんのご希望にしたがい、300万円ではなくＡさんの本来の法定相続分である700万円以上の相続分を求めるお手紙をＢさん宛にお送りしました。
Ｂさんはよほど腹が立ったようで、その後こちらの気分が悪くなるようなお手紙が届きましたが、支払うしかないと考えたようで、これで遺産分割協議がまとまりました。
Ｂさんから届いた遺産分割協議書も、当然のようにＢさんが依頼した司法書士費用を差し引いたうえで相続分を計算する内容になっていましたので、Ａさんも当センターに依頼している以上、それぞれにお互いが依頼した専門家費用を支払う内容に修正してもらいました。
遺産の名義変更及び相続分の支払いもＢさんが信用できなかったため、お互いが署名押印した協議書をＢさんの印鑑証明書とともに相続分の支払いまでこちらで一通保管することにしました。
幸いそれから２ヶ月ほどでＢさんから相続分の振込があり、円満に業務終了となりました。
Ａさんはお父様の生涯と埋葬地について知ることができ、また無事に相続が解決して本当に喜んでくれました。
当初ご依頼者のＡさんは、相続分なんか要らないと言っていました。それが最終的に700万円以上の相続分を要求することになったのは、Ｂさんの対応が不誠実で不躾だったためです。
当センターでは、Ａさんと同じ状況の方をサポートすることがありますが、Ａさんと同じ立場の方は「向こうが誠実に対応してくれれば、相続分なんて放棄してよかった」とよくおっしゃいます。Ａさんも同じことをおっしゃっておられました。それなのに、Ｂさんの対応が悪かったため、結局700万円以上を支払うことになったわけです。
相続は結局人と人です。相手に対して誠実に対応すれば、誠実な回答が返ってきます。だからこそ当センターでは誠実な対応を心がけています。異母兄弟との相続を円満に解決したいとお望みの方は、当センターでお力になりますので、いつでも当センターまでご相談ください。
同じような問題を抱えている方、お気軽にお問い合わせください。
この解決事例に該当する相続手続サポートの詳細・料金はこちらです。
